美容院のお客様からの『おまかせで』は迷惑?秘められた裏の意味とは?

美容院に来るお客様の中には、自分の意見をまったく伝えずに『全て美容師さんのおまかせで』というお客様もおられます。

この、一見どんな髪型にしても良いから簡単そうなオーダーである『おまかせで』に秘められた裏の意味とはどういったものかを考えていきたいと思います。

目次

『おまかせ』は本当の意味でのおまかせじゃない?

美容院で『おまかせでお願いします 』 とオーダーするお客様は、本当に全ておまかせなのでしょうか?

全ての仕上がりは美容師さんの腕と美的センスにかかってきますが、もしそのような事を一切抜きにして、バリカンで全ての髪を剃り上げてしまったとしても、それは一つの『おまかせ』で完成したヘアスタイルの一つです。

丸坊主ではないにしても、『このお客様にはかなり攻めたソフトモヒカンが絶対似合う』と思ってハードなソフトモヒカンを提供する美容師さんもいるかもしれません。それで喜んで帰られるお客様もいるでしょうし、中にはクレームをつけるお客様もいるかもしれません。

お客様は『おまかせ』とオーダーした手前、どのようなヘアスタイルになっても文句を言う立場ではないかもしれませんが、実際のヘアサロンでの日常では、『おまかせで』とオーダーしたお客様が『ここをもう少しこうして欲しい』と後から切り直しを要求されたり、明らかに不満そうな顔をして帰るお客様も中にはおられます。

お客様の『おまかせ』は本当の意味でのおまかせでは無いという事を美容師サイドは理解しておく必要があります。

では、『おまかせ』とは一体なんなのか?

お客様が『おまかせで』とオーダーしてくる裏には、いくつかの理由が考察されますが、一つは【自分でも好みのヘアスタイルが決まっていない】という点です。

【自分でも好みのヘアスタイルが決まっていない】というのは、言い換えればお腹はすいているけど、何が食べたいか分からないという状態です。そこで、お店の大将に『今日のオススメ』を注文するようなものです。

自分であれこれヘアスタイルを悩むよりも、美的感覚に優れた美容師さんに丸投げしておけば好みのヘアスタイルになるだろうという気持ちです。

ですが、お腹は空いて何が食べたいかは分からないけど、出来ればあっさりしたものが食べたいと思っていた所に、こってり系の物を出されると、これじゃないのに・・・となってしまい齟齬が生まれます。

二つ目の裏に隠された意図は【依存】です。

【依存】とはなんでしょうか?依存とは、責任からの逃避です。自分でヘアスタイルを決めないといけないという事から逃げて、美容師さんに丸投げして依存している構図です。

新興宗教や占いが流行るのも、一つの依存だといえるでしょう。

自分の未来におけるあるべき姿や取るべき行動を他人から指示してもらう事で、間違ってないという安心を得るのではないでしょうか。

美容院における依存は、美容師さんが“一番自分に似合っている”と思って提供してくれるヘアスタイルなのだから大丈夫だろうという構図だと思います。

三つ目は【自分の幅を広げる為】の『おまかせ』です。

これは、自分の中にはない価値観を受け入れてみよう・楽しんでみようという本当の意味での『おまかせ』だと思います。

自分でヘアスタイルを決めるといつも同じようなオーダーになってしまうので、たまには変化を楽しみたい、という気持ちで美容師さんが良いと思うヘアスタイルを楽しんでみようというものです。この場合も、やはり【自分の好みのヘアスタイルが決まっていない】という点では一つ目の理由とかぶりますし、二つ目の【依存】の気持ちが無いともいいきれませんが、他人まかせ責任まかせのネガティブな『おまかせ』よりは変化を楽しみたいというポジティブさを感じます。

また、お客様側が少し冒険をしても良いなと思っていたとしても、日頃から気心の知れたお客様の事を深く理解してくれているような美容師さんではない限り、一見で入った美容院で初めて担当してくれるような美容師さんは、今の髪型を見て無難なスタイルを提供してくる可能性が高いです。美容師さんも、お客様の事をよく知らない段階では冒険はしづらいのです。

お客様の『おまかせ』というオーダーの中には、さまざまな気持ちが含まれているので一概にこういうものだとは言い切れませんが、これらの感情や気持ちを踏まえて、美容師サイドはその中でもどのようなスタイルがお客様の好みに近いかをカウンセリングを通して理解して施術する事が重要だと言えるでしょう。

『おまかせ』は迷惑?

美容院での『おまかせ』というオーダーは美容師さんにとっては迷惑なのでしょうか?

これは人それぞれですので、迷惑かどうかは言い切れませんが、好みのスタイルが特に無い【正解を持たずに来店されたお客様】に正解を提供する事は、難易度の高い仕事だと言えるでしょう。

腕に絶対の自信があり、自分の思い通りに仕事をさせてくれるので『おまかせ客』は好きだという美容師さんもいるでしょうが、どのようなスタイルが好みなのか分からないし困ったな、という美容師さんもいるでしょう。

ですが、多くの美容師さんは日々さまざまなお客様を接客してきていますので、【迷惑】だなどと強い不快感を感じている美容師さんは稀でしょう。どうしようかな?とあれこれ考えたりする美容師さんは多いでしょうが、これも美容師さん達にとっては日常茶飯事の事なのであまり気にしなくても良いと思います。

まとめ

『おまかせ』というオーダーにはさまざまな感情が秘められていますが、日々のスタイルに飽きて新しい自分にチャレンジしてみたい時には、美容師さんに思い切ってオーダーしてみるのも良いと思います。

その場合は、ぼんやりとでもこうなりたいというイメージや、ここまでなら切っても良い、こんなスタイルだけは嫌なのでそれ以外で、などと自分の中に何かあるのなら伝えれる範囲で伝えた後に『おすすめ』スタイルにチャレンジしてみると失敗も少なくなり良いと思います♪

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