東京医科歯科大が加齢による【薄毛の仕組みを解明した】
との記事を毎日新聞の記事で見かけました。
17型コラーゲンと、そのコラーゲンを分解する物質が原因のようです。
これを踏まえて、日々の生活での改善方法を考えてみたいと思います。
以下、毎日新聞の記事を転載↓
加齢で薄毛 たんぱく質減少が原因 東京医科歯科大解明
加齢によって薄毛になる仕組みを解明したと、東京医科歯科大の西村栄美教授(幹細胞医学)らのチームが5日付の米科学誌サイエンスに発表する。毛を作るのに必要な毛包幹細胞(もうほうかんさいぼう)を保護するたんぱく質「17型コラーゲン」が加齢に伴って減少、毛包幹細胞が毛穴の奥から皮膚の表面へと移動して、フケとして落ちてしまうという。【斎藤広子】
ヒトの毛髪は3〜5年で寿命を迎えて抜け、同じ場所から新しい毛髪の成長が始まる。この際、皮膚の毛穴にある毛包幹細胞は、毛の基になる細胞の再生産に使われる。
西村教授らはマウスでも2歳を過ぎると脱毛することに注目。生きたマウスで毛包幹細胞の働きを長期間追ったところ、加齢とともに自己複製をしなくなり、徐々に表皮へと移動して、最後はフケやアカとして落ちてしまうことが分かった。生えてくる毛は細くなり、毛穴も小さくなって最後には消えた。
さらに、働かなくなった毛包幹細胞では、17型コラーゲンを分解する物質が分泌されていることも発見。加齢に伴い毛包幹細胞のDNAに損傷が蓄積したためと判断した。17型コラーゲンが失われないよう遺伝子操作したマウスでは、通常のマウスに比べ、2歳時点での1ミリ四方あたりの毛穴の数が1.4倍多かった。健康な女性の頭皮を調べたところ、35〜45歳の3人は縮小した毛穴が平均2.2%だったのに対し、55〜70歳の5人では平均約15%と多かった。
西村教授は「17型コラーゲンの枯渇を抑える物質が見つかれば、薄毛の治療薬になり、がんの放射線治療で起こる脱毛にも有効な可能性がある。数年以内に候補物質を探し、10年以内には実用化したい」と話した。
以上転載
17型コラーゲンとは?
髪の細胞等を作ってくれる、必須アミノ酸から形成されるコラーゲンです。
東京医科歯科大学によりマウス実験が行われています。
その効果は・・
遺伝子操作で17型コラーゲンを消滅させたマウスは
↓
・半年で白髪が増える
・全身の毛が抜ける
毛が抜け落ちたマウスに、再び遺伝子操作で17型コラーゲンを生成できるようにした
↓
・再び毛が生える
・毛の色素も回復した
17型コラーゲンが髪の生成、白髪の原因に大きく関わっている事が分かります。
17型コラーゲンの保護
髪の生成に大きな役割を果たす17型コラーゲンですが、現段階で17型コラーゲンを人工的に作り出す事は出来ないようです。
17型コラーゲンの原料となるのは必須アミノ酸ですので、バランスの良い食生活と生活習慣を心がける事が現状での対応策となります。
必須アミノ酸とは良質の【たんぱく質】を摂取する事ですので、加齢で薄毛が気になる方は、【たんぱく質】の摂取を心がけましょう。
17型コラーゲンの破壊
タンパク質分解酵素であるプロプロテイン転換酵素の【フリン転換酵素】で17型コラーゲンの1部が切断されるとあります。(ウィキペディア
難しい言葉が並びますが、この【フリンfurin】がどうやら色々悪さをするようです。
フリンには、タンパク質を切断する性質があるようで、インフルエンザやテング熱、HIV等の病原体を構成する一部のようです。また、腫瘍の進行でも活躍するタンパク質らしいです。
髪の毛だけではなく、体のさまざまな場所に悪影響を及ぼす物質なんですね。
インフルエンザ等にかかったら、髪の毛にも影響が出てくるのでしょうか?
病原体にもフリンが含まれているとしたら、病気の治療を急ぐことも髪の毛の保護に繋がってくるかもしれないですね。
基本は、栄養バランスの良い食事と睡眠、病気に負けない強い体づくりが髪にも良いと言う事でしょう。
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